日本航空(JAL)A350復路初便レビュー!!居住性・静寂性ともに過去最高!!
こんにちは!
今回は、本邦初となった日本航空のエアバスA350型機のレビューをお届けします。
他のどの飛行機よりも快適なこの機体、きっとあなたも乗りたくなること間違いなし!?
エアバスA350型機とは?
去る2019年9月1日、日本の空に革新的な機体がデビューしました。
本邦初導入となる、
JALは永らく主にアメリカのボーイング社から機体を購入しており、エアバス社に発注したことは一度もありませんでした。グループ会社を含んでもエアバス機とは無縁です。
唯一、2005年に吸収・統合した日本エアシステム(JAS)がエアバスA300型機を保有しており、統合後も2011年までJAL機材として運用されていたので、今回のA350型機導入にあたっても「A300をJAL機材にカウントするか」で熱烈な議論が交わされていたりもします。
しかし、何はともあれJALが直接エアバスに発注・導入するのは今回が初めてであることに変わりはありませんので、私は今回「日本航空が初めて自社発注したエアバス機材」というスタンスのうえ、その感慨深さを感じた次第です。
さてこのA350型機、2015年に初納入されて以降、受注数を伸ばして今ではベストロングセラー機・A320型機と並ぶ、エアバス社の顔となっています。
それもそのはず。A350型機は15,000kmという航続性能を持ちながら、低燃費・低騒音・高居住性という3つのウリがあります。これは、ライバル機であるボーイング777型機と比べても、目を見張るものがあります。
ボーイング787型機と比べると、甲乙つけがたいところですが、胴体の太さはA350型機の方が上なので、両機に座席を3-3-3の横9列に配置すると、ボーイング787型機の方が座席の幅が狭くなります。
(ボーイング787型機においては各社のエコノミー席が横9列配置であるのに対し、日本航空は世界で唯一2-4-2の横8列とし、世界最高水準のエコノミー席としている)
そんなワイドボディ機の最高峰ともいえるようなエアバスA350型機が、
日本で、
それも国内線で
就航させるとなれば、乗らない手はありません。
今回の初便の航空券は、5か月前の4月4日に販売が開始され、販売開始と同時に私もホームページへ。
何のステータスもないJMBヒラ会員である私ですが、復路初便である福岡→羽田のJL318便を、奇跡的に先得運賃で、しかも窓側席を確保することができました。お値段コミコミ19,890円なり。
奇跡すぎる。
搭乗日が近づくにつれて興奮に湧くなか、いよいよ9月1日がやってきたのでした。
就航日9月1日。一見普段の福岡空港に見えるが・・・
さて、決戦の日。福岡空港にやってきました
出発3時間前だからか、まだ初便特有の賑わいは見受けられません。
とりあえず荷物を預けます。
ほらね?特別変わった雰囲気はないでしょう?
特に並ぶこともなく、保安検査場もスイスイで抜けれました。このとき出発の1時間半前。
出発ゲートとなる7番ゲート付近も、特別普段と変わらない様子。このとき出発1時間半前です。
というのも写真を撮ってから分かりましたが、写真に写ってるお客さんは先発のANA便のお客さんだったみたいです。
なるほど、どおりで普段通りの雰囲気なわけだ。
ですが、ANA便が出発するとJALの職員さんでしょうか、何やら準備を始めました。
きっとセレモニーをするんだなとここで確信した私は、ここで待ってセレモニーの最前列を抑えることも考えましたが、往路初便となっているJL317便の着陸・タキシングを撮影することに。
そして14時ごろ・・・・
ついに姿を現しました!!!
思わず「おおぉっ!」と声が出てしまいます。
これを撮って大急ぎで7番ゲートへ戻ります。先ほどのセレモニーがもうじき始まるからです!
するとなんということでしょう、最前列を確保できたではありませんか。
モニターには『JAL318 東京』の文字が。気持ちが高まります!
さぁ、いよいよセレモニーが始まりました!!
羽田空港の就航初便セレモニーでは植木社長がいらっしゃったようですが、福岡ではこちらの三名の方々から挨拶をいただきました。
スピーチはお二人から。
「JALの新たな顔になる」
「静寂性や居住性など、メディアでは伝わらない部分を体感していただきたい」
といった内容の発言が印象でしたね。
やはり社運を賭けて導入したA350型機なので、JALとしてはぜひ乗って良さを感じてほしい、乗客としても大きな期待を込めて歓迎する。お互いにwin-winな期待値をもって初日を迎えた印象です。
セレモニーは大勢の乗客・報道陣による拍手で締めくくられました。
いよいよ搭乗開始。乗客は上級会員だらけだった!
セレモニーが終わり、機内での作業に時間を要したため、定刻より30分ほど遅れて搭乗が開始。
まず最初はお子様連れなどでお手伝いが必要な方、その次が各種ステータスを持った上級会員、最後に我々平会員を含む一般客という順番で案内されます。
その優先搭乗、通常は少々の列を作って5分程度で終わることが多いのですが・・・
これ、ほぼ全員が上級会員です(笑)
普通のフライトじゃ信じられない人数ですよね。優先搭乗が、誰のための優先搭乗なのかもはや分からなくなっています。
さて、長い優先搭乗の時間が終わるとようやく我々平会員も搭乗できます。
飛行機までの通路には、たくさんの係員の方が横断幕を掲げ、その先では記念品を配っていました。
本来であれば普通席の乗客はL2ドアから搭乗するのですが、今回は搭乗橋の混雑緩和のためにL1ドアから搭乗できました。
ファーストクラスとクラスJを羨みながら、自席へ向かいます。
座席に到着。同機最大の売りである背面モニターが大きく目を引きます。
今回の座席は47Aですが、このモニターには座席番号が書かれているので、座席が違ってもすぐ気付けるはずです。
モニター下にはUSBポート、イヤホンジャックのほか、全世界対応のACコンセントも用意されています。国内線にも関わらずフライト中に充電できるのは、大きなアドバンテージですね。
今回写真に収めることができなかったのが残念ですが、頭上の荷物棚はかなり大きく、下ろした時の底面がほぼ水平であることから、従来と比べて収納のしやすさが格段に向上しているように思えます。
新しい座席、新しいプロダクト・・・
これが、新しい機材に乗る最大の楽しみといえるでしょう。
この座席モニターですが、機外カメラを搭載しているので、残念ながら窓側席が取れなくても外の景色を楽しむことができます。
このアングルのほか、胴体の下に設置されたカメラもあります。巡行中は晴れていれば、そっちの方が眼下の景色が見えて良いかもしれません。
JAL318便は、約40分遅れてプッシュバック。
エンジンスタートの時の音が気にならなかったことに本当に驚きました。
JAL318便は福岡空港を離陸。
やはり、エンジン音が従来の機体と比べて気になりません。
ボーイング777-300ER型機などはエンジン出力が大きすぎて、窓がバリバリっと響くほどですが。
ベルト着用サインが消灯しました。
今まではシートベルトの形をしたランプが点灯していましたが、A350では液晶に。見た感じ、有機ELかな?発色がきれいです。
それでは、備品の確認からいきましょう。
シートポケット内には、
- 安全のしおり
- エチケット袋
- 機内エンターテインメント(座席モニター)の案内
- 機内販売冊子
の4点が備わっていました。
「あれ?機内誌はないの?」
いつもあるのに、今回はありませんでした。
後でCAさんに尋ねると、座席モニターで電子書籍として見れるため、A350型機では置いていない、とのこと。
なるほど、モニターの影響はこんなところに波及するんですね。
なお、CAさんに申し出れば予備として積んでいる機内誌を頂いて、持ち帰ることもできるようです。
さて、背面テーブルの大きさですが、
安全のしおり(A4サイズ)が横にちょうど収まるほどの大きさでした。
一般的なモバイルPCであれば問題なく使用できそうです。
この背面テーブルは手前に引くこともできるので、使いやすい位置に調整して使用することが可能です。
また、真ん中で折り曲げれば半分の大きさになるので、飲み物だけに利用するのであればちょうど良いサイズと言えるでしょう。
A350の翼端はこれまでとは一線を画したフォルムのウイングレットが装備されています。この曲線美は、飛行機オタクでない方にも伝わるのではないでしょうか。
空の青が増すと、グラデーションの効いたウイングレットが余計美しく映えます。
この光景が見れただけでも、乗った価値があったなと感じました。
静岡県上空を飛行中、機窓からは富士山が見えました。
雲をかぶっていますが、ひとつだけそびえる山影が一目で富士山だと教えてくれます。
シートベルト着用サインが点灯し、シップは徐々に降下を始めます。
時刻は午後5時ごろ。傾いた西日がとても良い雰囲気です。
そして、ついに羽田空港へ・・・
着陸!!!
温かいサービス、快適な機内。
約2時間弱のフライトはあっという間に終わってしまいました。
降機時、手短に各座席の写真を撮らせていただきました。
こちらは今回私も利用した、普通席。
3-3-3の横9列配置で、全263席を設置。
こちらはクラスJ。2-4-2の横8列で、全94席を配置しています。
外観は国際線のプレミアムエコノミー席に近い座席仕様ですね。
最後にファーストクラス。こちらは2-2-2の横6列で、わずか12席の特別な空間。
従来までの白基調のシートから、黒基調のシートになりました。
短距離の国際線であれば十分ビジネスクラスとして通用するような、極めて高いレベルのシートだと思います。
機会があれば、ぜひ乗ってみたいですね。
降機して振り返ると、A350が。このサングラスのようなブラックフェイスも、同機の特徴です。
快適なフライトを提供してくれた同機に感謝しながら、預入荷物を受け取りに行きました。
A350は間違いなく国内線の革命児になる
今回、栄えあるデビュー初日に、復路初便であるJAL318便に乗れたことを本当に誇りに思います。
こうして日本の空を飛び始めたA350型機ですが、率直な感想として
今まで体験したことのないほど快適でした。
静寂性、気密性はさることながら、機内エンターテインメントの充実さや座席の座り心地など、まさに搭乗前のセレモニーにあったとおり「メディアでは伝わらない良さ」が同機最大のウリだと思いました。
エンジンスタート時の音は、ほとんど気にならない大きさです。
離陸後、他の機体では耳ツンがどうしても起きてしまいますが、A350では起きません。
たとえ窓側席でなくても、モニターで外の景色が楽しめます。
フライト中、スマートフォンの充電が可能です。
フライト中、国内線にも関わらず映画が見れます。
どうですか?
僕自身、ここまでに充足感のあるフライトは初めてです。
もしJALで羽田=福岡間を移動するのであれば、A350型機で運航される便に乗ることを強くオススメします。
おわりに
この度デビューした日本航空(JAL)の最新鋭機・エアバスA350-900型機。
今後、今年10月より福岡線の約半分ほどが同型機で運航されるほか、羽田=那覇線、羽田=札幌(新千歳)線にも順次投入されるようです。
また、同じく今年10月からはボーイング787-8型機も羽田=大阪(伊丹)線と羽田=福岡線に投入されます。日本航空では787型機は国際線用機材として導入されていたので、同機種の国内線仕様は今回が初めてとなります。こちらも、近いうちに搭乗してレポートしようと思います。
そのほか、今回搭乗したエアバスA350-900型機のほか、胴体延長型であるエアバスA350-1000型機も日本航空は発注しています。
この機種は国際線に投入される見込みで、今回のようにキャビンの大幅なアップデートがなされるはずです。
最後に、今回のフライトの様子はYoutubeでも配信しています。
ぜひ、こちらもご覧ください!
【ダイジェスト版】日本航空 A350-900復路初便に搭乗!(BGM・解説なし)
それでは、今回も最後までご覧いただきありがとうございます!
じゃーなー!